クラウド会計ソフトのセキュリティ比較|データ保護と不正アクセス対策


クラウド会計ソフトを導入したいけれど、「大切な経理データをインターネット上に保存して本当に大丈夫?」「不正アクセスされたらどうしよう」と不安を感じている個人事業主・フリーランスの方は多いのではないでしょうか。従来の会計ソフトとは異なり、クラウド上にデータを保存するため、セキュリティに対する懸念は当然のことです。

この記事では、主要なクラウド会計ソフト(freeeマネーフォワード クラウド、弥生会計オンライン)のセキュリティ対策を徹底比較します。データの暗号化技術、不正アクセス対策、バックアップ体制、各種認証取得状況など、実務的な観点から詳しく解説していきます。

会計データは事業の機密情報そのもの。セキュリティの実態を正しく理解することで、安心してクラウド会計ソフトを活用できるようになります。

クラウド会計ソフトのセキュリティが重要な理由

会計データには売上情報、取引先情報、銀行口座情報など、事業運営の根幹となる機密情報が含まれています。これらの情報が漏洩すれば、事業継続に重大な影響を及ぼすだけでなく、取引先との信頼関係も損なわれかねません。

クラウド会計で扱う機密情報の種類

  • 売上・経費データ: 事業の収益構造が明らかになる情報
  • 銀行口座情報: 口座番号、残高、取引履歴
  • クレジットカード情報: カード番号、利用履歴
  • 取引先情報: 請求書や領収書に記載された顧客・仕入先データ
  • 従業員情報: 給与データ、個人番号(マイナンバー)
  • 税務申告データ: 確定申告書、消費税申告書などの内容
注意: 令和2年度以降、個人情報保護法の改正により、事業者の情報管理責任が強化されています。会計データに含まれる個人情報の取り扱いには十分な注意が必要です。
クラウド会計ソフトのセキュリティイメージ図
クラウド会計ソフトで保護される機密データの種類

従来型ソフトとクラウド型のセキュリティの違い

インストール型の会計ソフトは自分のパソコンにデータを保存するため、「手元にあるから安全」と感じる方もいます。しかし実際には、パソコンの故障・盗難・ウイルス感染などのリスクがあり、個人での対策には限界があります。

一方、クラウド会計ソフトは専門企業が運営するデータセンターでデータを管理します。24時間365日の監視体制、最新のセキュリティ技術、定期的なバックアップなど、個人では実現困難な高度な対策が施されています。

主要クラウド会計ソフトのセキュリティ対策比較表

まずは、freee、マネーフォワード クラウド、弥生会計オンラインの3大クラウド会計ソフトのセキュリティ対策を一覧で比較してみましょう。

項目 freee マネーフォワード 弥生会計オンライン
通信の暗号化 256ビットSSL/TLS 256ビットSSL/TLS 256ビットSSL/TLS
データの暗号化 AES-256 AES-256 AES-256
二段階認証 ○(SMS/アプリ) ○(SMS/アプリ) ○(SMS/メール)
ISMS認証 取得済 取得済 取得済
データバックアップ 自動(複数拠点) 自動(複数拠点) 自動(複数拠点)
データセンター AWS(国内) AWS(国内) 国内データセンター
IPアドレス制限 ○(上位プラン) ○(ビジネスプラン) ×
操作ログ記録
ポイント: 基本的なセキュリティレベルは3社とも同等です。銀行と同等の暗号化技術を採用しており、通信・保存の両面で高度な保護が施されています。

データ暗号化技術の詳細解説

クラウド会計ソフトのセキュリティの根幹となるのが暗号化技術です。主要3社はいずれも金融機関レベルの暗号化を採用しています。

通信時の暗号化(SSL/TLS)

ユーザーのブラウザとクラウド会計ソフトのサーバー間のデータ通信は、256ビットSSL/TLS暗号化によって保護されています。これはオンラインバンキングと同レベルの暗号化強度です。

URLが「https://」で始まり、ブラウザに鍵マークが表示されていることを確認すれば、通信が暗号化されていることが分かります。第三者が通信内容を傍受しても、解読は実質的に不可能です。

SSL証明書の確認画面イメージ
ブラウザで確認できるSSL暗号化の表示例

保存データの暗号化(AES-256)

サーバーに保存されるデータもAES-256暗号化が施されています。これは米国政府が最高機密情報の保護に採用する暗号化方式で、現在の技術では解読に数十億年かかると言われています。

仮にデータセンターに物理的な侵入があったとしても、データが暗号化されているため内容を読み取ることはできません。

データベースレベルの分離

各ユーザーのデータは論理的に完全に分離されており、他のユーザーのデータにアクセスすることは技術的に不可能な設計になっています。万が一システムに脆弱性があった場合でも、被害を最小限に抑える多層防御の仕組みです。

不正アクセス対策の具体的施策

暗号化と並んで重要なのが、不正アクセスを防ぐための認証・監視体制です。各社はどのような対策を講じているのでしょうか。

二段階認証(2FA)の実装

すべての主要クラウド会計ソフトで二段階認証が利用できます。パスワードに加えて、スマートフォンのSMSや認証アプリ(Google Authenticator等)で生成されるワンタイムコードを入力することで、不正ログインを防ぎます。

STEP 1: 会計ソフトの設定画面から「セキュリティ設定」を開く
STEP 2: 「二段階認証を有効にする」を選択
STEP 3: SMS受信または認証アプリを選択
STEP 4: スマートフォンで認証コードを受け取り入力
STEP 5: バックアップコードを安全な場所に保管

特にfreeeとマネーフォワード クラウドは、認証アプリによる二段階認証に対応しており、SMS受信ができない環境でも利用可能です。

IPアドレス制限機能

上位プランでは、特定のIPアドレスからのアクセスのみを許可する設定が可能です。事務所や自宅など決まった場所からしかアクセスしない場


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