個人事業主として独立すると、会社員時代とは違って「自分でどんな税金を払えばいいのか」「税金の種類が多すぎて把握しきれない」と不安に感じる方は少なくありません。所得税・住民税・消費税・事業税など、複数の税金が関係してくるため、全体像を理解しておかないと、確定申告で慌てたり納税漏れが発生したりするリスクがあります。
この記事では、個人事業主が支払う税金の種類を一覧形式でわかりやすく整理し、それぞれの計算方法・納付時期・課税対象者の条件を具体的に解説します。所得税の計算ステップから住民税の納付タイミング、消費税の納税義務者の判定まで、税務の全体像を把握することで、計画的な資金繰りと適切な節税対策が可能になります。
令和6年度税制改正にも対応した最新情報をもとに、会計屋.comが個人事業主の税金について徹底解説します。
個人事業主が納める税金の種類一覧
個人事業主が納める税金は、大きく分けて国税(国に納める税金)と地方税(都道府県・市区町村に納める税金)に分類されます。それぞれの税金には課税条件や納付時期が異なるため、まずは全体像を把握することが重要です。
国税に分類される税金
- 所得税:1年間の所得に対して課税される基幹税目
- 復興特別所得税:東日本大震災の復興財源として所得税額の2.1%を上乗せ
- 消費税:売上高が一定額を超えた場合に納税義務が発生
地方税に分類される税金
- 住民税(都道府県民税・市区町村民税):前年の所得に基づいて課税
- 個人事業税:特定の業種に対して課税される地方税
| 税金の種類 | 分類 | 課税対象 | 主な納付時期 |
|---|---|---|---|
| 所得税 | 国税 | 全事業者 | 3月15日(確定申告期限) |
| 復興特別所得税 | 国税 | 全事業者 | 3月15日(所得税と同時) |
| 消費税 | 国税 | 課税売上高1,000万円超 | 3月31日 |
| 住民税 | 地方税 | 全事業者 | 6月・8月・10月・翌1月(年4回) |
| 個人事業税 | 地方税 | 法定業種で所得290万円超 | 8月・11月(年2回) |
所得税の計算方法と納付時期
所得税は個人事業主が納める税金の中でも最も基本となる税目です。1月1日から12月31日までの1年間の所得に対して課税され、翌年の確定申告期間(2月16日~3月15日)に申告・納付を行います。
所得税の計算ステップ
所得税は以下の5つのステップで計算します。
令和6年度の所得税率(累進課税)
所得税は課税所得金額に応じて5%~45%の7段階の累進税率が適用されます。
| 課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195万円超~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円超~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円超~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円超~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万円超~4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
主な所得控除の種類
課税所得を減らすための所得控除には以下のようなものがあります。
- 基礎控除:48万円(合計所得金額2,400万円以下の場合)
- 青色申告特別控除:最大65万円(e-Taxまたは電子帳簿保存を利用した場合)
- 配偶者控除:最大38万円
- 扶養控除:扶養親族1人につき38万円~63万円
- 社会保険料控除:支払った国民健康保険料・国民年金保険料の全額
- 生命保険料控除:最大12万円
- 医療費控除:10万円(または所得の5%)を超える医療費
医療費控除については、医療費控除の確定申告やり方|セルフメディケーション税制との使い分けで詳しく解説していますので、併せてご確認ください。
▲ 個人事業主の所得税計算を動画で解説
納付方法と期限
所得税の納付期限は原則として3月15日です。納付方法は以下の選択肢があります。
- 金融機関または税務署の窓口で現金納付
- 振替納税(口座引き落とし):4月中旬頃の引き落としになり納付猶予がある
- e-Taxによる電子納税
- クレジットカード納付(決済手数料が
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