小規模企業共済で節税|個人事業主なら年84万円控除の最強制度を解説


個人事業主として開業したものの、「税金が高すぎる…」「もっと効果的に節税できる方法はないの?」と悩んでいませんか?そんなあなたに知ってほしいのが小規模企業共済です。年間最大84万円を所得控除でき、税率20%なら約17万円、税率30%なら約25万円もの節税効果が期待できる、個人事業主にとって最強クラスの制度です。

本記事では、小規模企業共済の仕組みから節税効果の具体的な計算方法、デメリット、iDeCoとの併用テクニック、受け取り時の税制メリットまで、会計屋.comが徹底解説します。加入前に知っておくべきポイントを完全網羅しているので、この記事を読めば「自分が加入すべきかどうか」が明確に判断できるはずです。

確定申告での節税対策を本気で考えるなら、小規模企業共済は外せません。さっそく詳しく見ていきましょう。

小規模企業共済とは?個人事業主のための退職金制度

小規模企業共済は、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営する、個人事業主や小規模企業の経営者のための退職金制度です。会社員には企業年金や退職金がありますが、個人事業主にはそうした制度がありません。その代わりとなるのが、この小規模企業共済なのです。

小規模企業共済の仕組みを説明する図解イメージ
小規模企業共済は個人事業主の「自分で作る退職金」制度

制度の基本的な仕組み

小規模企業共済は、毎月一定額の掛金を積み立て、廃業時や退職時に共済金を受け取る制度です。大きな特徴は以下の3点です。

  • 掛金全額が所得控除の対象:年間最大84万円まで全額控除可能
  • 共済金は退職所得または公的年金等控除の対象:受け取り時も税制優遇あり
  • 低金利の貸付制度:掛金の範囲内で事業資金の借入が可能
ポイント: 小規模企業共済は「節税しながら退職金を積み立てられる」一石二鳥の制度です。掛金が全額所得控除になるため、所得税・住民税の両方で節税効果があります。

加入条件は?誰が利用できるのか

小規模企業共済に加入できるのは、以下の条件を満たす事業主です。

対象者 条件
個人事業主 常時使用する従業員数が20人以下(商業・サービス業は5人以下)
法人役員 小規模企業の役員(従業員数要件あり)
共同経営者 個人事業主の配偶者や後継者など(2名まで)
注意: 副業として個人事業を営んでいる会社員の場合、「事業所得」として確定申告していれば加入可能です。ただし「雑所得」扱いの場合は加入できません。令和4年(2022年)の税制改正以降、副業所得の判定基準が明確化されているため、事前に確認しましょう。

小規模企業共済の節税効果をシミュレーション

小規模企業共済の最大のメリットは、なんといっても「節税効果」です。掛金が全額所得控除になるため、課税所得を大幅に減らすことができます。具体的な数字で見ていきましょう。

掛金の上限と控除額

小規模企業共済の掛金は、月額1,000円から70,000円まで、500円単位で自由に設定できます。年間では最大84万円(70,000円×12ヶ月)が上限となります。

▲ 小規模企業共済の節税効果を分かりやすく解説

所得税・住民税の節税額シミュレーション

実際にどれくらい節税できるのか、課税所得別にシミュレーションしてみます。

課税所得 所得税率 年間掛金84万円の場合の節税額
195万円以下 5% 約12.6万円
195万円超〜330万円以下 10% 約16.8万円
330万円超〜695万円以下 20% 約25.2万円
695万円超〜900万円以下 23% 約27.7万円
900万円超〜1,800万円以下 33% 約36.1万円
1,800万円超 40%以上 約42万円以上

※住民税10%を含めた概算額です。実際の節税額は個別の事情により異なります。

小規模企業共済による課税所得別の節税効果グラフ
課税所得が高いほど節税効果が大きくなる仕組み
ポイント: 課税所得が500万円の個人事業主が年間84万円を掛けると、約25万円の節税になります。実質負担は59万円で84万円の積立ができる計算です。これを30年続ければ、約750万円の節税効果になります。

確定申告での申告方法

小規模企業共済の掛金は、確定申告書の「小規模企業共済等掛金控除」欄に記入します。

STEP 1: 年末に中小機構から「小規模企業共済掛金払込証明書」が届く
STEP 2: 確定申告書第一表の「小規模企業共済等掛金控除」欄に年間掛金額を記入
STEP 3: 払込証明書を確定申告書に添付(e-Taxの場合は添付省略可能だが保管必要)

会計ソフトを使えば、掛金控除の入力は簡単です。freeeやマネーフォワードなどの主要会計ソフトには、小規模企業共済の控除入力欄が用意されています。詳しい使い方はfreee確定申告の評判は?実際に使った個人事業主100人の口コミ調査をご覧ください。

小規模企業共済のデメリットと注意点

節税効果が高い小規模企業共済ですが、デメリットや注意すべき点もあります。加入前に必ず確認しておきましょう。

20年未満で解約すると元本割れのリスク

小規模企業共済の最大のデメリットは、加入期間が20年未満で任意解約すると元本割れするという点です。

解約理由

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