【11月〜12月】年末調整の書き方完全マニュアル|令和5年分の変更点と注意事項


「年末調整の書類が配られたけど、毎年どこに何を書けばいいのか分からなくなる…」「令和5年分から何か変更点があるの?」こんな悩みを抱えている会社員や経理担当者の方は多いのではないでしょうか。年末調整は正しく記入しないと税金の還付が受けられなかったり、翌年の住民税に影響したりする重要な手続きです。この記事では、年末調整の書き方を書類ごとに記入例付きで徹底解説し、令和5年分の変更点や提出期限、よくある間違いまで網羅的にご紹介します。初めての方でも安心して記入できるよう、ステップバイステップで分かりやすく説明していきます。

年末調整とは?基本の仕組みを理解しよう

年末調整とは、会社が従業員に代わって1年間の所得税を精算する手続きです。毎月の給与から源泉徴収されている所得税は概算のため、年末に正確な税額を計算し直し、払いすぎた税金は還付され、不足分は徴収されます。

年末調整の対象者

年末調整の対象となるのは、以下の条件を満たす人です:

  • 12月31日時点で会社に在籍している給与所得者
  • 年間給与収入が2,000万円以下の人
  • 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人
注意: 副業で給与を複数箇所から受け取っている場合、年末調整できるのは主たる勤務先のみです。副業分は確定申告が必要になります。

年末調整と確定申告の違いについて詳しく知りたい方は、年末調整と確定申告の違いとは?両方必要なケースと会社員の副業申告の記事もご参照ください。

年末調整の書類一式と電卓、ペンが机に並んでいる様子
年末調整に必要な書類の準備が重要です

年末調整で提出する3つの主要書類

年末調整では主に以下の3種類の申告書を提出します。それぞれの目的と記入内容を理解しましょう。

申告書の種類 正式名称 主な記入内容
扶養控除等申告書 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 本人情報、扶養親族、障害者控除、寡婦控除など
保険料控除申告書 給与所得者の保険料控除申告書 生命保険料、地震保険料、社会保険料、小規模企業共済等
基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書 (長い正式名称のまま) 本人の所得見積額、配偶者の情報、所得金額調整控除

【書類①】扶養控除等申告書の書き方(記入例付き)

扶養控除等申告書は、翌年分(令和6年分)を先に提出するのが特徴です。令和5年11月~12月に配られる書類は「令和6年分」となっています。

STEP 1: 基本情報の記入
氏名、住所、生年月日、個人番号(マイナンバー)を正確に記入します。会社によってはマイナンバー欄が省略されている場合もあります。
STEP 2: 世帯主情報の記入
世帯主の氏名と続柄を記入します。本人が世帯主なら「本人」、配偶者が世帯主なら「夫」または「妻」と記入します。
STEP 3: 扶養親族の記入
16歳以上の扶養親族がいる場合、氏名、続柄、生年月日、マイナンバー、所得見積額を記入します。

扶養親族の判定基準

扶養親族として認められる条件は以下の通りです:

  • 生計を一にしていること(同居の必要はなく、仕送りしていれば別居でも可)
  • 年間所得48万円以下(給与収入のみなら103万円以下)
  • 青色事業専従者・白色事業専従者でないこと
  • 他の人の扶養親族になっていないこと
ポイント: 大学生の子どもがアルバイトをしている場合、年収103万円を超えていないか確認しましょう。超えると扶養から外れ、親の税金が増えます。
扶養控除等申告書の記入例サンプル
扶養控除等申告書は翌年分を記入します

特定扶養親族・老人扶養親族

扶養親族の年齢によって控除額が異なります:

  • 一般の控除対象扶養親族:16歳以上(控除額38万円)
  • 特定扶養親族:19歳以上23歳未満(控除額63万円)
  • 老人扶養親族:70歳以上(同居なら58万円、別居なら48万円)

▲ 扶養控除等申告書の書き方解説動画

【書類②】保険料控除申告書の書き方(記入例付き)

保険料控除申告書は、令和5年中に支払った各種保険料を記入し、所得控除を受けるための書類です。保険会社から送られてくる「保険料控除証明書」を見ながら記入します。

生命保険料控除の記入方法

生命保険料控除は3つの区分に分かれています:

  • 一般生命保険料:終身保険、定期保険、養老保険など
  • 介護医療保険料:医療保険、がん保険、介護保険など
  • 個人年金保険料:個人年金保険(税制適格特約付き)
STEP 1: 保険会社名と保険の種類を記入
保険料控除証明書に記載されている情報をそのまま転記します。
STEP 2: 保険期間と保険料支払額を記入
「証明額」または「申告額」の金額を記入します。年内に残りの保険料を支払う場合は「申告額」を使用します。
STEP 3: 控除額を計算
新制度(平成24年1月1日以降契約)と旧制度では計算式が異なります。証明書に記載されている制度区分を確認しましょう。
年間支払保険料(新制度) 控除額
20,000円以下 支払保険料全額
20,001円〜40,000円 支払保険料×1/2+10,000円
40,001円〜80,000円 支払保険料×1/4+20,000円
80,001円以上 40,000円(上限)
ポイント: 新制度の場合、3区分合計で最大12万円の所得控除が受けられます(各区分4万円×3)。旧制度のみの場合は最大10万円、新旧併用の場合は最大12万円です。
保険料控除申告書の生命保険料欄の記入例

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